一緒に行くNさんをホテル前にてピックアップし、
スタート地点の「西臼塚駐車場」に向かう。

天候は曇りなのですが、既にぽつぽつと雨が・・・。
レース中まで持ってくれればいいのに。。。

と思って富士山を見ると、既に雲の中。

え〜っと、たしかあそこを登るんだよな^^;

気合を入れてスタート地点まで自走している人を発見。
ソロっぽかったですが、気合入ってましたね。(・・;)

背中に荷物用のザックを背負っていたのが、体力消耗的に大丈夫か、
心配になりましたが・・・。

駐車場に到着したのは7:30。
あれ?なんかものすごい人と車がたくさんいます。

昨日は数台しかいなかったのに・・・。
しかも、9時スタートなのに既にローラー台でガシガシアップしている方々が。

着替えて、自転車をセッティング。
一応、雨対策でチェーン部にオイルを追加補充。

レースの雰囲気に緊張して、準備にバタバタしましたが、
なんとか出走時間ぎりぎりに準備完了し、スタート地点へ。

今回自分の自転車はMTBであるCanondaleのF300をドロップハンドル仕様に変更し
フロントサスペンションをロックアウト、タイヤは1.5"のニムバスタイヤ。

こんな自転車で出ている方なんていないよな〜
っと、思ったら、やっぱりいませんでした。(・・;)

フラットバーロードで出ている方や、クラスは違いますが、
寺田商会の小径車や、リカンベントで出ている方がいてびっくり。

一番凄かったのはTokyobikeのシティサイクルで出ている方がいました。
しかも、工事用ヘルメットをかぶった女性。。。(°o°)

参加者の皆さんの思い思いのレーサージャージと自転車を眺めていたところ
スタート開始のアナウンス。



クラス別のスタートとのことでNさんが先にスタート。
そして、最終出走クラスの自分もついにそのときが・・・。

スタートと同時に回りの方々が加速する中、自分ははやくもマイペース路線。

昨日走っておいて、自分の体力とコースのバランスは少し分かっているので
あせらず、ゆっくり落ち着いていきましょう。という感じです。

走り始めて5分も行かないうちに道路わきにリタイアされている方が。

体は問題なさそうなので、マシントラブルのようです。

あせらず一歩一歩行こう。
初めてのレースなんだし、まずは無事に怪我なく完走を目指そう。

そう自分に言い聞かせて走りつづける。

15分ほどで、昨日の折り返し地点に到着。
9%の坂道は辛いけど、登れないほどではない。まだまだ、いける。

このあたりで、最終集団に吸収され、3-4人の集団になったり
また離れたりと、同じペースで走るメンバーが淡々と走る。

2合目を通過したあたりで、道路わきにとけ残った雪を発見。
寒いはずだ。でも、まだ雨がそれほどでもないからいいな。

と思っていたら、しばらくすると雲の中に突入。
眼鏡に水滴がつき、曇り始める。

呼吸も少しづつみだれて、浅く回数が増えている。

いけない、いけない。
腰の痛みも出始めているので、レース開始後、初めて自転車を止めた。

シュノーケルの潜りのときに行うような深呼吸をなんどか行う。
肺が膨らみ、酸素が体に行き渡すのが分かる。

腰の痛みも心なしか和らぎ、再びスタート。

九折のコース上、折り返しポイントごとにスタッフの方が立っていて
声援を送ってくれる。

なんだか、とても不思議な感じだ。
高校時代のマラソン大会を思い出す。

あの時は走るのが嫌で嫌でたまらなかった。
大会当日も、後半に差し掛かったところで、わき腹の痛みが出てきて
リタイアしようかと思った。

でも、路肩で応援してくれる地元の商店の親父さんに励まされた。
「がんばれ〜」っと。

親父さんは応援したから、なにがどうなるでもないだろうに
一生懸命応援してくれた。

嬉しかった。涙が出そうになる食らうに嬉しかった。

そして、すこしだけ頑張ろうという気持ちが生まれた。
いろいろな人が遅い、速いに関わらず、生徒を応援していた。

結果、なんとか最後まで走りきれた。
終わった後は、体全体で呼吸しながら、いい気分に包まれていた。。。

そんなことを思い出しながら、ゆっくりと走る。

周りの木々は針葉樹に変わった。

自転車のメーターで、8km/hの走りを続ける。

走り始めて1時間ほど経った。
声援と自転車の駆動音しか聞こえない。

目の前は九折の坂が続くのみ。

走りながら、数年前に旅行した北海道の日勝峠が浮かんだ。
あの時は6時に麓を出発し、頂上の峠についたのは14時だった。

最後の2時間はずっと雲の中。
しかも、熊の活動期の夏場。

その日中に下山できなかったらどうしよう。
飲み物も残り少ない。車もあまり来ない。
と、不安ばかりで走っていた。

でも、頂上に立てた。
くだりは1時間しかかからなかった。

始まりがあれば、必ず終わりはある!
そう、頭の中で結論付けて、再び自転車に集中する。

給水所についた。

あと、5km。
今のペースならば40分くらい。

500mlのスポーツドリンクを一気に飲み干し、走り始める。
空気が薄くなっている気がする。

呼吸が乱れる。
呼吸を整えるのが難しくなってきた。

そのとき、トップ集団がゴール完了し、下ってきた。
気持ちよさそうだ。

あっ、リカンベントも下ってきている。
ものすごいスピードだ。

あれを味わいたい!

しゃかしゃかしゃかしゃか。

頭の中には福山雅治の「追憶の雨の中」が流れ、
旅のエンディングを想像したシーンが流れる。

みえた!
ゴールだ!

最後の力を振り絞って、ちょっとだけ加速!

かちん。

ゴール地点の計測器の音が鳴り、レースは終わった。

記録は2時間14分。
トップタイムは1時間を切るという中、倍以上の時間はかかったものの
なんとかゴールできた。


旅のような2時間だった。
ヒルクライムレースの面白さを少しだけ分かった気がして、
あたりを見渡すと、雪の壁。。。


寒い。。。

防寒着を受け取り、着替えを済ませて、
合流したNさんと支給品の味噌汁を味わう。

支給品なので仕方ないのですが、味噌汁少ない。。。
普通の定食の一杯分しかない。。。(>_<)


自走できる人は自走で下山せよとのアナウンスが流れ、
集団下山で一気に下り。

のぼりの苦しみが嘘のように爽快。
になるはずだったのですが、道路の雨をタイヤが巻き上げ、
砂が顔にかかる。

いたい。前が見えない。

そして、ブレーキを握る手もずっと握りっぱなしで握力が・・・。

30分ほどでなんとか下って、駐車場へ。


ずぶぬれの自転車と着替えを済ませて、
閉会式を眺めた後、車で帰還コース突入。

帰りは渋滞もなく、すいすいと走ってこれました。

さぁ、次はどのレースに行こうかな。(^^ゞ

ここまで、長文・雑文をお読みいただきありがとうございました。